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プレシャス [映画:は行]

あたしの名前は、プレシャス・ジョーンズ。あたしの幸せは、あたしが見つける。

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ハーレムに暮らす16歳のアフリカ系アメリカ人の少女プレシャス。
虐待、貧困、10代の妊娠、、、と過酷な運命を生きる少女の人間ドラマ☆

サンダンス映画祭ではグランプリを受賞☆
母親役のモニークは、GG賞・アカデミー賞共に助演女優賞を獲得!

有名な俳優は出てないけど、スッピンのマライア・キャリーとか、
ドレッドじゃないレニー・クラヴィッツとかが出演していて、
音楽ファンにも気になる作品です♪

プレシャスを演じるのは、演技は初めてというガボレイ・シディベ
自然な演技も驚きですが、何よりも彼女の存在が映画のリアリティ☆

“肥満”“無学”という貧困の象徴を体現してました。


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プレシャスを救ったのは、大きく言えば「愛」なのだけど、
具体的には「知識」「書くこと」だったのが興味深いです☆

ああいう状況を抜け出せない理由の一つは、
他の選択肢や、その方法を「知らない」ことで、
それを教えて道筋を提示するのが大人の役目なんだなと思った☆

また「書くこと」も、自分と向き合って
それを外へアウトプットする、、っていう大事なこと。
ヒラリー・スワンクの映画『フリーダム・ライターズ』でも
書くことで更生していく実話があったしね☆

もちろんプレシャス自身に「自分の意志」が少しでも残っていたのが救い。
あの状況では、まわりからの救いの手にすら気づけない人が多いはず、、
たぶん、こういう問題で一番難しいのは本人が一歩を踏む出す勇気で、
結局まわりが出来る事って少ないのかも。

プレシャスも自分で一歩を踏み出して、自分で道を選択していったし。。

でも、自分で選んでいったからこそ迷いが無く進めるし、
最後の彼女の選択は過酷かもしれないけれど、
清々しくて、力強くて、幸せそうに見えました☆


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モニークは、本当に酷い母親をド迫力!で演じてます☆
彼女がフライパンもったり、赤ちゃん抱いたりするだけでドキドキ、、
特に彼女の独白のシーンはすごかった〜。

言ってる事は「はぁ〜!? 何言っちゃってんの!?」
ってぐらいの自己中&被害妄想っぷりなんですが、
彼女に対する怒りとか哀れみとか諦めとか、、、複雑な気持ちになります。

きっと彼女にもいつか救いの手はあったはず。。
周りに求めるばかりで、自分で一歩を踏み出さなかった結果がこれか、、、
プレシャスと対局にあるようなキャラクター設定にもなってるんですね。

モニークは実の兄から性的虐待を受けていた過去を公表してますが、
その兄がオプラ・ウィンフリー・ショーで、そのことを謝罪してましたね、、
でも兄の発言は、まんま映画の母親の主張に近い自己中な内容で
「はぁ〜!? 何言っちゃってんの!?」って感じでした。

モニークは家族の縁を絶ってるらしく、
実生活ではプレシャスのような人なんですね、、
公式サイトの彼女のインタビューは泣けます、、T_T
これから、もっと活躍して幸せになってほしいな〜☆

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【公式サイト】http://www.precious-movie.net/
原題:PRECIOUS: BASED ON THE NOVEL PUSH BY SAPPHIRE 監督:リー・ダニエルズ
原作:サファイア 脚本:ジェフリー・フレッチャー 音楽:マリオ・グリゴロフ
製作総指揮:オプラ・ウィンフリー、タイラー・ペリー、リサ・コルテス、トム・ヘラー
ガボレイ・シディベ/モニーク/ポーラ・パットン/マライア・キャリー

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☆原作は小説です

プレシャス (河出文庫)

プレシャス (河出文庫)

  • 作者: サファイア
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2010/04/10
  • メディア: 文庫


☆サントラ♪

プレシャス

プレシャス

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2010/04/07
  • メディア: CD



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コメント 22

コッスン

私も見た!!
プレシャス、超良かった。
結構笑えたよね。
プレシャスのつぶやきってかぼやきってか。
何言ってるか、さっぱりわかんない。
と心の声。

この映画、本当に男性キャスト登場しないから
看護師さんが、あまり出番ないわりに
おいしいキャラでしたね。

ミチカさんのイラストの意味がよくわかった。
そのうち紹介しますから、
イラストも。
笑えるよ


by コッスン (2010-04-27 00:11) 

丹下段平

予告編は観ましたけど、ちょっと他には見当たらないような女性で巨体の主人公ですよね。気にはなってる作品です。
予告編では鈍そうな感じでしたが、凄く説得力があると言うか…
観てみたい作品です。
by 丹下段平 (2010-04-27 22:41) 

KLY

素晴らしい作品でした。
この物語の1987年、私も高校生でした。私とプレシャスは1つしか歳が違いません。どうしても自分と引き比べてみてしまいます。我ながら情けない…。己がいかに恵まれていたのか、いかに親に愛されて来たのかを痛感しました。
by KLY (2010-04-28 00:08) 

トミュウ

良い作品でしたね。
こういう状況って本当に、まずは本人が気づくってことが大事で、
そのきっかけを作るのは回りで・・・というのを実感しました。
モニークの迫力もすごかった!
彼女自身にもいろいろあったのかと思うと本当に泣けますね。


by トミュウ (2010-04-29 19:33) 

aneurysm

辛くて途中帰りたくなりましたが、
何とか耐えました。
最後のおかん独白が凄かったですね。
by aneurysm (2010-04-29 22:15) 

ジジョ

コッスンさん

いい作品でしたね〜☆
プレシャスのぼやきw があったので、
意外と重くなりすぎなくて♪
たしかに男はレニクラぐらいしか出て来ませんね!
あとは、妄想の恋人くらいw
もうちょっとレニクラが活躍するかとおも思ったけど、、^^;
ミチカのイラストもみたいです〜。
ぜひ、レビューで紹介してください☆
by ジジョ (2010-04-30 04:25) 

ジジョ

丹下段平さん

なかなか女優さんでは見ないタイプの女の子ですよね!
彼女だから、よけいにリアルさのある映画でした☆
イラスト描きがいのある映画かも〜。
是非みてみてください♪
by ジジョ (2010-04-30 04:28) 

ジジョ

KLYさん

そうそう。
自分があたりまえと思ってる教育とか愛情とかが
実はとっても恵まれてるものなんだ…と思えますね。
わたしは「教育」の大切さを痛感しました。
by ジジョ (2010-04-30 04:31) 

ジジョ

トミュウさん

つらい状況の時って、
まわりに頼る事すら忘れてしまうんですよね。。
モニークは、本当に怖いお母さんだったけど、
「あの場面を演じるのが辛かった」と涙ながらに語る姿は、
彼女の背景とかを思うと、胸が苦しくなりますね。。。
by ジジョ (2010-04-30 04:34) 

ジジョ

aneurysmさん

辛い出来事のオンパレードでしたよね、、、
まだあるの!?ってかんじで、、^^;
おかんの独白は、あきれるやら、切ないやら。。。
とにかくすごい勢いに圧倒されました☆
by ジジョ (2010-04-30 04:38) 

duke

見てないんですが、早く見たくて、
ずっとレニクラ聞いてます^^
by duke (2010-05-02 00:44) 

ジジョ

dukeさん

レニクラ☆
言われなければ気づかないくらい
ふつうの看護士を好演してましたよ〜。
思ったよりも太ってませんでした、、^^;
by ジジョ (2010-05-02 12:04) 

coco030705

こんばんは。
よさそうな映画ですね。最初に書かれている、
>あたしの幸せは、あたしが見つける
この言葉に勇気付けられますね。ぜひ見てみたいです。
by coco030705 (2010-05-02 21:28) 

ジジョ

coco030705さん

ぜひ☆おすすめですよ〜♪
お話は悲惨な部分もありますが^^;
by ジジョ (2010-05-04 01:10) 

non_0101

こんばんは。
ガボレイ・シディベの存在感は凄かったですね~
彼女なら演技未経験でも選びたくなるのも納得です。
モニークの迫力にも圧倒されました。
いろいろな体験をしているからこその演技だったのですね(T_T)
そして…そんな強烈なしがらみや不運を全て背負った上でも
前向きになれるプレシャスの姿にドーンと胸を打たれました☆
by non_0101 (2010-05-06 00:36) 

ジジョ

non_0101さん

普通のハリウッド映画ではガボレイみたいな人は
主役では登場しないですよね〜^^ リアルでした☆
ほんとプレシャスの前向きさがよかったですよね♪
意外にキュートだしw
by ジジョ (2010-05-06 17:19) 

バラサ☆バラサ

悲惨で過酷なんですけど、立ち向かっていくという感じで良かったですね。

教師が活躍するのは想定外でしたが、いい先生でした。
by バラサ☆バラサ (2010-05-18 01:14) 

ジジョ

バラサ☆バラサさん

プレシャス。意外にポジティブな人でよかったです♪
先生は、えらい美人さんでしたね〜。しかもイイ人!素晴しい☆
by ジジョ (2010-05-19 01:32) 

テンプラ・ソバ・ニーロ

>プレシャスも自分で一歩を踏み出して、自分で道を選択していった
ポスターなどでプレシャスに生えている羽根はそれを象徴している気がしました。
翼じゃなくて羽根なのは、まだ夢見る16才の女のコだからでしょうか。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2010-05-21 19:57) 

ジジョ

テンプラ・ソバ・ニーロさん

たしかに〜。
芋虫(失礼^^;)が蝶になるイメージなんですかね?
ラストはまさに飛び立って行った感じでしたね☆
by ジジョ (2010-05-23 22:23) 

たんたんたぬき

ジジョさんこんにちは。
近所で公開されたので、やっと見ました。
また一つアメリカの負の現実がリアルになった感じですね。
ドキュメンタリーとは違う角度から接するすることで、より心に響いてくる様な気がしました。
by たんたんたぬき (2010-07-25 10:44) 

ジジョ

たんたんたぬきさん

最近「華やかなアメリカ」以外の映画がいろいろあるので、
ほんと勉強になります〜。
フィクションだからこそ共感できることもありますよね☆
「嘘で真実を語る」ところが映画の好きなところです♪
この映画もまさにそんな感じでした☆
by ジジョ (2010-07-26 15:10) 

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