ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日【IMAX3D字幕版】 [映画:ら行]
命を奪うのか、希望を与えるのか。
アカデミー賞11部門ノミネートと話題性も抜群の本作☆
せっかく「映像美」ということなのでIMAX 3Dで鑑賞してきました。
映像がすごい!という噂以外、前情報無し。
予告編も全然観てないし、
お話も「トラと少年が漂流する」くらいしか知らない…
という状態で観たので、少年が漂流する過程で成長しつつ、
トラと心を通わせて行くハートフルな物語♪
と、勝手に想像してたのですが、
全然、そんな単純な話じゃなかった!!
最後の展開に驚き、あとでじわじわと効いてきます。
人ぞれぞれ、いろいろな解釈ができそうな作品です☆
舞台はインド。動物園を営む家族の末っ子パイの物語です。
冒頭、動物園の動物が次々と映し出されて、これがホント素敵!
個人的にはこの部分だけでも100点☆
前半はパイのインド時代のいろいろな話が続き、
ちょっと長くて退屈しちゃんうんですが、
ここでも、やっぱり映像はきれい♪インドの熱気が伝わる感じです。
退屈に思う前半ですが、後で考えてみるとココで語られた宗教観や
お父さんの発言とか、トラとパイのエピソードとか、
すごく大事な部分だった気がします。
でも、もうちょっと短くてもよかったなーー。
パイ家族は動物達をつれて日本の貨物船でカナダを目指すのですが、
ここで嵐にあい、パイと数匹の動物だけがボードで投げ出されます。
この嵐のシーンからは怒濤の展開☆
みんなが期待していた、幻想的なシーンや息をのむシーンの連続です。
全然予告も観てなかったので、全ての場面が「うわ〜☆」という感じでした。
さすがIMAXな迫力と美しさ。
でも。私は正直ラストの展開を観るまでは
嵐の部分以降は楽しめなかったんですよね、、、
嵐の場面は、やっぱり津波を想像してしまって、
両親を助けられなかったパイの叫びや波にのまれる苦しさが
理解できすぎてしまって、ほんとにしんどかった、、、
自分の中でフィクションでは無くなった時点で、
その後の映像美も、素晴らしいのだけど心の底から楽しめ無かったです。
以前は、こういうシーンがあると事前に注意的なものがあったりしたのに、、
と、世の中的には津波が過去の物になってしまったんだな、、
という悲しさや憤りみたいなものも感じたりしました。
津波にトラウマのある人は見ない方がいいよ!と思っていたのですが、
ラストの展開を観て、その考えは吹っ飛びました!
逆に、そういう人こそ観るべき☆
※以下、少しネタバレぎみかも、、 まだ映画をご覧になってない方はご注意ください
きっとこの映画は、観る人によっていろんな解釈があると思います。
結局、何が言いたかった映画なのか、、
制作者や原作者の思う「正解」はあるのだと思いますが、
私はこれは人生で傷ついた人が前へ進むための一つの方法と感じました。
パイが体験したものは、壮絶なものでした。
自分1人では抱えきれない「現実」は「幻想」にしてしまっても良いときもある。
それが、前に進む為になるのなら。
「現実」と向き合う事はとても大切だけど、 時には逃げてもいいんだと思います。
きっと、今の日本には毎晩黒い波の夢を見る人もいるでしょう。
あの日助けられなかったあの人を思って後悔してる人もいるでしょう。
生き残った自分に罪悪感をもち、苦しんでいる人もいるでしょう。
他にもいろいろな辛い現実に向き合っている全てのひとにとって
救いになるような映画だと思いました。
パイの漂流生活は、人生の中でおこる事の象徴のようでした。
映画の中でパイの話を聞いたライターは
ベンガルトラ=パイ
と解釈してましたが、じゃあパイ自身はナニ?
私はパイはパイ自身で、トラはパイの中にある獰猛な部分の象徴と思いました。
自分の意志ではコントロールできなかった
自分の中の獰猛な部分と漂流のあいだ向き合っていたのかも。
でも、その部分をコントロールできるわけもなく、
寄り添っていけるわけでもなく、、、
きっと「そこにトラがいる」ということを認識していることが大切で、
前半でお父さんが言っていた
「トラの瞳の中に自分の心をみただけ」という言葉が
今更ながら思い出されます。
最後にパイは「人生とは手放すこと」というような事を言いますが、
これ。ここ数年の自分の中のテーマと同じだったので、
また更に感慨深かったです。
ラストを知った今。
もう一度観たら、また見方が変わりそうな気がします。
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【公式サイト】http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/
原題: LIFE OF PI
監督:アン・リー 原作:ヤン・マーテル 音楽:マイケル・ダナ
脚本:デヴィッド・マギー、ディーン・ジョーガリス
スラージ・シャルマ/イルファン・カーン/アディル・フセイン/レイフ・スポール/ジェラール・ドパルデュー
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☆原作 イラストが可愛いです
アカデミー賞11部門ノミネートと話題性も抜群の本作☆
せっかく「映像美」ということなのでIMAX 3Dで鑑賞してきました。
映像がすごい!という噂以外、前情報無し。
予告編も全然観てないし、
お話も「トラと少年が漂流する」くらいしか知らない…
という状態で観たので、少年が漂流する過程で成長しつつ、
トラと心を通わせて行くハートフルな物語♪
と、勝手に想像してたのですが、
全然、そんな単純な話じゃなかった!!
最後の展開に驚き、あとでじわじわと効いてきます。
人ぞれぞれ、いろいろな解釈ができそうな作品です☆
舞台はインド。動物園を営む家族の末っ子パイの物語です。
冒頭、動物園の動物が次々と映し出されて、これがホント素敵!
個人的にはこの部分だけでも100点☆
前半はパイのインド時代のいろいろな話が続き、
ちょっと長くて退屈しちゃんうんですが、
ここでも、やっぱり映像はきれい♪インドの熱気が伝わる感じです。
退屈に思う前半ですが、後で考えてみるとココで語られた宗教観や
お父さんの発言とか、トラとパイのエピソードとか、
すごく大事な部分だった気がします。
でも、もうちょっと短くてもよかったなーー。
パイ家族は動物達をつれて日本の貨物船でカナダを目指すのですが、
ここで嵐にあい、パイと数匹の動物だけがボードで投げ出されます。
この嵐のシーンからは怒濤の展開☆
みんなが期待していた、幻想的なシーンや息をのむシーンの連続です。
全然予告も観てなかったので、全ての場面が「うわ〜☆」という感じでした。
さすがIMAXな迫力と美しさ。
でも。私は正直ラストの展開を観るまでは
嵐の部分以降は楽しめなかったんですよね、、、
嵐の場面は、やっぱり津波を想像してしまって、
両親を助けられなかったパイの叫びや波にのまれる苦しさが
理解できすぎてしまって、ほんとにしんどかった、、、
自分の中でフィクションでは無くなった時点で、
その後の映像美も、素晴らしいのだけど心の底から楽しめ無かったです。
以前は、こういうシーンがあると事前に注意的なものがあったりしたのに、、
と、世の中的には津波が過去の物になってしまったんだな、、
という悲しさや憤りみたいなものも感じたりしました。
津波にトラウマのある人は見ない方がいいよ!と思っていたのですが、
ラストの展開を観て、その考えは吹っ飛びました!
逆に、そういう人こそ観るべき☆
※以下、少しネタバレぎみかも、、 まだ映画をご覧になってない方はご注意ください
きっとこの映画は、観る人によっていろんな解釈があると思います。
結局、何が言いたかった映画なのか、、
制作者や原作者の思う「正解」はあるのだと思いますが、
私はこれは人生で傷ついた人が前へ進むための一つの方法と感じました。
パイが体験したものは、壮絶なものでした。
自分1人では抱えきれない「現実」は「幻想」にしてしまっても良いときもある。
それが、前に進む為になるのなら。
「現実」と向き合う事はとても大切だけど、 時には逃げてもいいんだと思います。
きっと、今の日本には毎晩黒い波の夢を見る人もいるでしょう。
あの日助けられなかったあの人を思って後悔してる人もいるでしょう。
生き残った自分に罪悪感をもち、苦しんでいる人もいるでしょう。
他にもいろいろな辛い現実に向き合っている全てのひとにとって
救いになるような映画だと思いました。
パイの漂流生活は、人生の中でおこる事の象徴のようでした。
映画の中でパイの話を聞いたライターは
ベンガルトラ=パイ
と解釈してましたが、じゃあパイ自身はナニ?
私はパイはパイ自身で、トラはパイの中にある獰猛な部分の象徴と思いました。
自分の意志ではコントロールできなかった
自分の中の獰猛な部分と漂流のあいだ向き合っていたのかも。
でも、その部分をコントロールできるわけもなく、
寄り添っていけるわけでもなく、、、
きっと「そこにトラがいる」ということを認識していることが大切で、
前半でお父さんが言っていた
「トラの瞳の中に自分の心をみただけ」という言葉が
今更ながら思い出されます。
最後にパイは「人生とは手放すこと」というような事を言いますが、
これ。ここ数年の自分の中のテーマと同じだったので、
また更に感慨深かったです。
ラストを知った今。
もう一度観たら、また見方が変わりそうな気がします。
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【公式サイト】http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/
原題: LIFE OF PI
監督:アン・リー 原作:ヤン・マーテル 音楽:マイケル・ダナ
脚本:デヴィッド・マギー、ディーン・ジョーガリス
スラージ・シャルマ/イルファン・カーン/アディル・フセイン/レイフ・スポール/ジェラール・ドパルデュー
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☆原作 イラストが可愛いです
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