リダクテッド 真実の価値 [映画:ら行]
「信じるな、自分の目で見ろ。」
ブライアン・デ・パルマは怒っている。
イラクで起こった戦争に対するマスメディアのありかた。
報道は真実を伝えていたのか? 戦争で何が起こっていたのか?
私たちは戦争の何を知っているのだろうか?
デ・パルマの怒りがヒシヒシと伝わってくる。
「映像こそが戦争を止める」
という信念のもとに製作されたというこの作品。
その行動は、本当に賞賛に値する☆
イラク・サマラの米軍駐屯地。
兵士の一人が仲間たちにカメラを向けて日常を撮影している…。
という設定の、フィクショナル・ドキュメンタリー。
その他にも、YouTube、アラブのTV、監視カメラなど、
あらゆる映像をつなぎ合わせて、様々な角度からイラクで起こった事件を
追って行く構成になっています。
ドキュメンタリー風であるけれど、映像はすべてフェイク。
だからなのか、あまりガツンと響く物が無かった。
言いたいこともわかる。戦争の現場の狂気も伝わる。
でも、どこかフェイク感が漂い、冷めた目線で観てしまった。。
ラストに実際の惨劇の写真がいくつか映像で流れる。
これらの写真が写し出された1分の方が、本編の90分よりもずっしりと重みがあった。
とは言え、写真には目線が入り「リダクテッド=編集済み」されていて、
これは「事実は編集される」という皮肉なのかな、、とも思う。
昔観た映画に
「政治家は真実の様に嘘を語り、小説家は嘘で真実を語る」
というようなセリフがあって、なるほど!と思ったことがある。
映画も嘘で真実を語るもの。
あえてドキュメント風にしなくても、フィクションで作られた映像、ストーリーの方が
伝えたいことがダイレクトに伝わることもあると思う。
デ・パルマはそれが出来るだけの技術とセンスがある人だと思うのだけど、、、。
写真が写し出された後のエンドロールは無音。
ただ淡々と流れる文字と、会場の静けさ、かすかに聞こえる誰かのすすり泣き。。
余韻が残る、イイ終わり方だったな。。
【公式サイト】http://www.cinemacafe.net/official/redacted/
☆ベトナム戦争の集団強姦殺人を描いたデ・パルマ作品。
同じことが繰り返されていることが悲しい、、、
ブライアン・デ・パルマは怒っている。
イラクで起こった戦争に対するマスメディアのありかた。
報道は真実を伝えていたのか? 戦争で何が起こっていたのか?
私たちは戦争の何を知っているのだろうか?
デ・パルマの怒りがヒシヒシと伝わってくる。
「映像こそが戦争を止める」
という信念のもとに製作されたというこの作品。
その行動は、本当に賞賛に値する☆
イラク・サマラの米軍駐屯地。
兵士の一人が仲間たちにカメラを向けて日常を撮影している…。
という設定の、フィクショナル・ドキュメンタリー。
その他にも、YouTube、アラブのTV、監視カメラなど、
あらゆる映像をつなぎ合わせて、様々な角度からイラクで起こった事件を
追って行く構成になっています。
ドキュメンタリー風であるけれど、映像はすべてフェイク。
だからなのか、あまりガツンと響く物が無かった。
言いたいこともわかる。戦争の現場の狂気も伝わる。
でも、どこかフェイク感が漂い、冷めた目線で観てしまった。。
ラストに実際の惨劇の写真がいくつか映像で流れる。
これらの写真が写し出された1分の方が、本編の90分よりもずっしりと重みがあった。
とは言え、写真には目線が入り「リダクテッド=編集済み」されていて、
これは「事実は編集される」という皮肉なのかな、、とも思う。
昔観た映画に
「政治家は真実の様に嘘を語り、小説家は嘘で真実を語る」
というようなセリフがあって、なるほど!と思ったことがある。
映画も嘘で真実を語るもの。
あえてドキュメント風にしなくても、フィクションで作られた映像、ストーリーの方が
伝えたいことがダイレクトに伝わることもあると思う。
デ・パルマはそれが出来るだけの技術とセンスがある人だと思うのだけど、、、。
写真が写し出された後のエンドロールは無音。
ただ淡々と流れる文字と、会場の静けさ、かすかに聞こえる誰かのすすり泣き。。
余韻が残る、イイ終わり方だったな。。
【公式サイト】http://www.cinemacafe.net/official/redacted/
☆ベトナム戦争の集団強姦殺人を描いたデ・パルマ作品。
同じことが繰り返されていることが悲しい、、、
こんにちわ。
≫これらの写真が写し出された1分の方が、
本編の90分よりもずっしりと重みがあった。
うん、私も本当にそう思いました。
それは、デ・パルマによる虚構映像の90分間があったからこそ
余計にそう感じたのだとも思いました。
リダクテッドによって覆い隠された真実を、
映画というある種のデタラメで対抗し、
思いきり皮肉ってみせたのがこの作品だったのかな~
とそんなことも思います。
とっても実験的な手法で、デ・パルマらしい挑戦的な1作に仕上がって
いたなあ~と感じました。
by 睦月 (2008-11-17 14:48)
睦月さん
こんにちは☆
なるほど〜。ドキュメント風っていうのが既に皮肉なんですね。
そう思えば、なんとなくあの作りも納得できます。
なんとなく中途半端な感じがしてしまったんですよね。。
もっと「挑戦!」してくれてもよかった気がします☆
とは言え、、
映画を製作したこと、言いたいこと、その姿勢は
すごく伝わる映画でした。
作って公開してしまうパワーはすごいです!
by ジジョ (2008-11-22 02:51)
これは観たいですね。札幌での公開は年明けのようです。こんな時、地方都市と東京の差を感じてしまいます。
by 丹下段平 (2008-12-08 01:43)
丹下段平さん
こんにちは☆
そーなんですか〜。待ち遠しいですね。
そちらは寒そうですね、、、風邪などひかれませんよう。。。
by ジジョ (2008-12-08 01:58)
はじめまして。
私もリダクテッド見ました。本当に衝撃的で、今でもショックを引きずっています。
一番最後の最後の一枚が、本当に衝撃的で今も忘れられません。
ですが、本当に最後の一枚、あれはおそらく、被害者本人の写真では
なくて、作りものの写真と思うのですが、どうでしょうか。
なぜなら、ほかの「本物の」写真は被害者の目が黒線で消されて
いますが、最後の一枚は、目が消されていなかったからです。
写真の真偽を問い詰めたいのでなく、あの映画を見た後、怖くて
たまらないので、ほかの方はどう考えられるかな、と思いました。
「映像では何も変わらない、映画をとっても何も変わらない」のように
登場人物が繰り返していたと思いますが、これは投げやりで言ってるん
じゃなくて、少しでも世の中が変わってほしいという
デパルマ監督の願いなのかと思いました。
by ケイ (2008-12-14 15:52)
ケイさん
こんにちは☆
コメントありがとうございました♪
最後の1枚、、、ごめんなさい覚えてないんですが、
目線がなかったのなら、フェイクだったんだと思います。
細かいところまで考えられて演出してるんですね。
「何かを伝えたい」という監督の意思がすごく伝わる作品でした。
きっと「観る」ことに意義のある作品なのではないかと。。
単館上映なのが、寂しい気もします、、
by ジジョ (2008-12-15 23:52)